2.5 サプリメントの知識

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95.必読! サプリメントを摂る前のご注意


 サプリメントを利用するときは、一度お読みください。気がつく雑多な注意事項をまとめています。また下記以外にも多くの注意事項がありますのでサプリメントは、必ずラベル情報をよく読んでお使いください。

全般について

サプリメントを食事の代わりに使わないでください。サプリメントで全ての栄養を補うことはできません。栄養療法とは、ポイントとなる栄養を重点的に摂取する方法です。十分な食事は、栄養療法の前提です。
妊娠中授乳期の女性サプリメントを摂るときは、必ずあらかじめ医師に相談してください。
・心拍に異常のある人がサプリメントを使うときは、必ず医師の指導を受けてください。
・抗生物質を使っている人がサプリメントを利用するときは、相互の作用がないように抗生物質を飲んだ2時間以上あとでサプリメントを摂るようにしてください。

ビタミンについて
ビタミンA
・妊娠中にビタミンAを多量に摂ると、異常出産になる場合があります。妊娠中はビタミンAサプリメントを摂ってはいけません。妊娠可能な年齢の女性がビタミンAサプリメントを使うときは、必ず前もって医師に相談してください。
ビタミンAを1日15,000IU以上摂ると、毒性が現れることがあります。

ビタミンB群(ビタミンBコンプレックス) (ビタミンB群についてはこちらを参照)
ビタミンB群のうち、どれか1つだけを長い間摂り続けると、体内で他のビタミンBが激減してしまいます。
ビタミンB1を摂りすぎると、ビタミンB6はじめ他のビタミンBが欠乏します。
ナイアシン(ビタミンB3)を100ミリグラム以上摂るときは、医師の指導を受けてください。肝臓病の人が1日20ミリグラム以上のナイアシンを摂るときは、必ず医師に相談してください。
・重い糖尿病、肝機能障害、消化性潰瘍、痛風、緑内障の人はビタミンB3(ナイアシン)サプリメントを慎重に使ってください。
・犬やネコにはビタミンB3(ナイアシン)を与えないでください。また、ビタミンAビタミンDも獣医の指示がない場合は与えないでください。
ナイアシンビタミンB3)を摂ると、皮膚赤くなることがあります。
・肝臓病の人はナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)を摂ってはいけません。
・妊娠中の女性が毎日ビタミンB6を摂るときは、前もって医師に相談してください。
ビタミンB6を毎日100ミリグラムを超えて摂るときは、医師の指導を受けてください。
・糖尿病の人がビタミンB6を摂るときは、必ず医師に相談してください。ビタミンB6 はインシュリンの必要量を減らすので、インシュリンの量を調整しないと低血糖状態になる恐れがあるからです。ほかにインシュリンの必要量を減らすものにはビタミンCアルファリポ酸クロム葉酸などがあります。(逆にいうとこれらはインシュリン受容体の感度を上げ、糖尿病を予防するものです)
・パーキンソン病でL-ドパ(レボドパ)療法を受けている人は、ビタミンB6を摂らないでください。
Bビタミンの1種のコリンを長期間にわたって多量に摂り続けると、ビタミンB6が欠乏することがあります。
・躁うつ病の症状のある人は、うつ状態のときにコリンを使わないでください。症状が悪化することがあります。
・抗けいれん薬のフェノトインを使っている人は、葉酸(Bビタミンの一つ)のサプリメントを使わないでください。
PABA(パラアミノ安息香酸、Bビタミンの一つ)を摂り過ぎると、肝臓や心臓、腎臓に悪影響を及ぼす場合があります。
アルファリポ酸を100mg/日以上取るときはBビタミンの一つのビオチンと競合することがあるので300mcg程度のビオチンも取りましょう。
・抗生物質をとる場合は、腸内細菌が死ぬためアシドフィルス菌ビオチン(ビオチンは腸内細菌が生産します)をとりましょう。

ビタミンC (ビタミンCについてはこちらを参照)
・糖尿病や心臓病の人はビタミンCサプリメントを摂る前に必ず医師に相談してください。
ビタミンCを一度におよそ1000ミリグラム以上摂ると、下痢を起こすことがあります。(これを耐性値といい人によりその限界は異なります。また感染症や怪我、ストレスなどにより耐性値は急激に上昇します。8時間程度かけて溶けるタイムリリース錠などをとると一度に吸収されないのでこの副作用は生じにくくなります)
・三環系抗うつ薬を使っている人がビタミンCを摂るときは、必ず医師に相談してください。ビタミンCはこの種の薬の吸収を邪魔します。
ビタミンCを大量に摂ると、ビタミンB12葉酸が尿に溶けて体から排泄されてしまいます。ビタミンB12葉酸を補うようにしましょう。

ビタミンD (ビタミンDについてはこちらを参照)
ビタミンDを摂りすぎると、高血圧、腎不全、昏睡などの症状が現れる場合があります。また、体内にビタミンDがたまりすぎると、高カルシウム血症の原因になります。1日600IU以上のビタミンDを摂るときは、医師の指導を受けてください。
・心臓に障害がある人がビタミンDサプリメントを摂るときは、摂取量について医師の指示を受けてください。

ビタミンE(ビタミンEについてはこちらを参照)
・抗凝結薬を使っている人は、ビタミンEサプリメントを摂ってはいけません。(ビタミンEは、血液の流動性を高め凝固を妨げます。)
・過去に出血障害や脳卒中にかかったことがある人は、ビタミンEサプリメントを摂る前に医師に相談してください。
ビタミンEのクリームやオイルに配合されているビタミンEのエステルは、人によってはアレルギー反応を起こす場合があります。
・糖尿病、高血圧、甲状腺機能亢進症、リウマチ性心臓病の人がビタミンEサプリメントを摂るときは、必ず使い方を医師に相談してください。

ビタミンK (ビタミンKについてはこちらを参照)
ビタミンKを大量に摂ると、貧血になる場合があります。


ミネラルについて

カルシウム/マグネシウム(カルシウムついてはこちらを参照)(マグネシウムついてはこちらを参照)
・心臓や腎臓、肝臓に問題のある人、糖尿病の人、利尿剤を使っている人はカルシウムサプリメントを使う前に医師に相談してください。影響を与えるからです。
・女性がカルシウムサプリメントを摂ると、胆石の一種を起こす場合があります。前もって医師に相談してください。
・抗生物質のテトラサイクリンを使っている人は、カルシウムサプリメントを摂らないでください。薬の効果を阻害するからです。
・心臓や腎臓に病気のある人はマグネシウムサプリメントを使う前に医師に相談してください。影響を与えるからです。

カリウム他

・腎臓病と糖尿病の人はカリウムサプリメントを使う前に医師に相談してください。
・非ステロイド性抗炎症薬やカリウム保持性利尿薬、ACE阻害薬、ヘパリンなど心臓病の薬を使っている人はカリウムサプリメントを摂る前に医師に相談してください。
・鎌状赤血球貧血、鉄代謝異常、サラセミアの人はサプリメントを摂らないでください。
・硫酸第一鉄が原料の鉄サプリメントを摂ると、ビタミンEが失われます。
・1日18ミリグラム以上の鉄を摂るときは、医師の指導を受けてください。1日25ミリグラム以上のを長期間摂り続けると、副作用が現れることがあります。
亜鉛を摂りすぎると、が失われます。15ミリグラム以上の亜鉛を摂るときは医師の指導を受けてください。
マンガンを摂りすぎると、運動困難と衰弱を招く場合があります。
・糖尿病の人がクロムサプリメントを使うときは、前もって医師に相談してください。インスリンの用量を調節する必要があるためです。
クロムビタミンCを同時に摂ってはいけません。ビタミンCクロムの吸収を阻害するからです。30分以上の間を空けてください。
セレンを1日100マイクログラム以上摂るときは、前もって医師に相談してください。またセレノメチオニンの形態以外のセレンビタミンCは30分以上の時間を空けてとってください。吸収を阻害するからです。
コバルトを摂りすぎると、甲状腺肥大が起こることがあります。


その他について
チロシンフェニルアラニンは血圧を上げるため、モノアミンオキシダーゼ阻害物質やその他の抗うつ薬と併用しないでください。また、色素沈着の悪性黒色腫の人は使ってはいけません。
・痛風の人は核酸(RNA、DNA)サプリメントを使わないでください。血清中の尿酸量を増加させます。
・甲状腺の病気で薬を使っている人がケルプサプリメントを使うときは、医師に相談してください。投薬量が変わる場合があります。
ハーブセントジョーンズワートは、ある種の狭心薬、抗不整脈薬、免疫抑制薬、気管支拡張薬、経口避妊薬、血液凝固阻止薬などの分解を速めてしまうため、薬効を減少させてしまう可能性があることが報告されています。
グレープフルーツは、薬の血中濃度を上げると言われています。代表的な薬物は、Ca拮抗薬、免疫抑制薬、高コレステロール薬、抗アレルギー薬等です。
ハーブスピルリナクロレラは、ビタミンKを多量に含むため血液凝固剤(ワーファリン)の作用を阻害することがあります。
サプリメントベタイン塩酸と頭痛薬のアスピリンを一緒にとらないでください。ベタイン塩酸は多くの米国製総合ビタミン・ミネラルサプリメントに配合されています。

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